シホウカ(四方花):魅力と育て方
シホウカとは
シホウカ(四方花)、学名Tetragona expansaは、ツルナ科(※)の多年草です。そのユニークな形状と鮮やかな色彩から、観賞用植物として近年人気が高まっています。本来は海岸の砂地などに自生する野草ですが、その強健な性質と育てやすさから、園芸品種としても多くの品種が作出されています。
(※)ツルナ科は、APG植物分類体系ではハマツルナ科(Aizoaceae)に分類されることもあります。
シホウカの基本情報
- 科名:ツルナ科(ハマツルナ科)
- 学名:Tetragona expansa
- 原産地:南米、オーストラリア
- 開花期:夏〜秋
- 草丈:匍匐性、10cm〜20cm程度
- 花色:黄色(写真ではオレンジ色に見えることもあります)
- 耐寒性:やや弱い(霜に当てないように注意)
- 耐暑性:強い
- 用土:水はけの良い土
- 日照:日当たりの良い場所
シホウカの魅力
ユニークな花
シホウカという名前は、その花の形に由来しています。花弁が四方に広がり、まるで星のような形をしています。中心部には黄色い蕊が密集し、遠くから見ると明るい黄色い小花が咲いているように見えます。開花期は夏から秋にかけてと比較的長く、庭やベランダを彩ってくれます。
鮮やかな葉色
シホウカの魅力は、花だけにとどまりません。品種によっては、葉の色も非常に魅力的です。赤みがかった葉、斑入りの葉、肉厚でつやのある葉など、多様な葉を持つ品種があり、花がない時期でも観賞価値が高いのが特徴です。これらの葉色は、太陽の光を浴びることでより鮮やかになります。
強健な性質と育てやすさ
シホウカは、もともと海岸の厳しい環境で育つ植物であるため、非常に強健で育てやすい植物です。日当たりの良い場所を好み、乾燥にも比較的強く、水やりを頻繁にする必要はありません。水はけの良い土壌であれば、特別な用土を用意する必要もありません。初心者の方でも安心して育てることができます。
景観を彩る性質
シホウカは匍匐性(ほふくせい)であるため、地面を這うように広がっていきます。この性質を利用して、グランドカバーとして植えると、地面を覆い尽くし、美しい緑の絨毯を作り出します。また、ハンギングバスケットや寄せ植えの縁から垂らすように植えると、動きのある印象を与えることができます。その鮮やかな花や葉は、景観に明るさをもたらしてくれます。
シホウカの育て方
置き場所
シホウカは日光を非常に好みます。日当たりの良い場所で育てることで、花付きも良くなり、葉色も鮮やかになります。ただし、真夏の強すぎる直射日光は葉焼けの原因となることもあるため、地域や環境によっては、午後は半日陰になるような場所が適している場合もあります。
水やり
シホウカは乾燥に強い植物ですが、生育期である春から秋にかけては、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。特に夏場は、乾燥しやすいため、水切れに注意が必要です。冬場は生育が鈍るので、水やりの回数を減らし、土が乾いてから数日経ってから与える程度で十分です。過湿は根腐れの原因となるため、水のやりすぎには注意しましょう。
用土
水はけの良い土を好みます。市販の草花用培養土に、赤玉土や鹿沼土などを2割程度加えて水はけを良くすると良いでしょう。地植えの場合は、植え付け前に堆肥や腐葉土をすき込み、土壌改良を行うことで、より元気に育ちます。
肥料
肥料は、生育期である春から秋にかけて、月に1〜2回程度、液体肥料を薄めて与えると効果的です。また、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておくと、生育が安定します。ただし、肥料の与えすぎは葉ばかりが茂り、花付きが悪くなることがあるため、適量に留めましょう。
植え付け・植え替え
シホウカの植え付けや植え替えは、春(3月〜5月頃)または秋(9月〜10月頃)に行うのが最適です。鉢植えの場合は、根詰まりを起こさないように、1〜2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えます。地植えの場合は、株が混み合ってきたら適宜間引いたり、株分けをしたりすると良いでしょう。
剪定
シホウカは、伸びすぎた枝や枯れた花がらをこまめに剪定することで、風通しが良くなり、病害虫の予防にもなります。また、花後すぐに剪定をすることで、次の開花を促すこともできます。夏場に徒長してきた場合も、思い切って切り戻すと、脇芽が出てきて再びこんもりとした形になります。
病害虫
シホウカは病害虫には比較的強い植物ですが、風通しが悪いとアブラムシが発生することがあります。発見したら、早期に薬剤で駆除しましょう。また、過湿による根腐れにも注意が必要です。
シホウカの品種
シホウカには、様々な園芸品種が存在します。代表的なものとしては、葉が赤く染まる「レッド・チリ」、斑入りの葉が美しい「バリエガータ」、葉が肉厚で光沢のある「ウェルカム・マット」などがあります。これらの品種は、それぞれ異なる魅力を持っており、コレクションするのも楽しいでしょう。
シホウカの楽しみ方
庭植え・鉢植え
シホウカは、庭のグラウンドカバーとして、また、花壇の縁取りとしても活躍します。鉢植えにすれば、ベランダやテラスで手軽に楽しむことができます。特に、ハンギングバスケットに植え付けると、垂れ下がる葉と鮮やかな花が、立体的な美しさを演出してくれます。
寄せ植え
他の草花や多肉植物との寄せ植えもおすすめです。シホウカの匍匐性や鮮やかな葉色は、寄せ植えに奥行きと彩りを加えます。特に、夏の花壇を彩るのに適しており、他の夏の花々との組み合わせを楽しむことができます。
ドライフラワー・ガーランド
シホウカの花や葉は、ドライフラワーとしても利用できます。乾燥させたものをリースやガーランドに仕立てれば、インテリアとして長く楽しむことができます。
まとめ
シホウカは、そのユニークな花形、鮮やかな葉色、そして何よりもその強健さと育てやすさから、多くのガーデナーに愛されている植物です。日当たりの良い場所と水はけの良い土を用意すれば、特別な手入れを必要とせずに、夏から秋にかけて美しい花を咲かせ、一年を通して庭やベランダを彩ってくれます。初心者の方から経験者の方まで、ぜひシホウカの魅力を体験してみてください。
